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自社プロダクト開発秘話

大学の研究室は、何をするところですか?

高校生がイメージしにくい「大学での学び」について、「研究室・ゼミ」を切り口として理解を深めてもらうためのウェブサイトです。「学生による学びの紹介」がコンセプトであり、リアルな視点と等身大の言語での紹介を通じて、わかりやすく伝えることで大学での学修イメージを膨らませ、興味喚起します。

公式サイト

課題

大学の授業は面白いのに
どうして高校生には伝わらないのだろう?

高校生の進路に関する調査を進める中で、よく出てくる悩みのひとつに「やりたいことが見つからない」があります。
なぜ、やりたいことが見つからないのか。
高校までのカリキュラムに沿った学びではなく、大学での学びは自分自身にとって身近なテーマや社会課題の解決に向かっていくものであり、それはとても自由で面白いものであるはずです。
また、近年においては、大学にも多種多様な学びの切り口が用意されています。例えば、「自分の好きな○○はどうして人気になったのだろう?」「AIの技術を使って農業を発展させたい」「地震のメカニズムを知って災害を最小限に抑える方法を研究したい」……こうしたものも大学での学びのテーマであることを知れば、それならばやりたい!とポジティブに自分の進路に向き合える人も増えるのではないでしょうか?
大学における実際の学修や研究の様子が、どうして入学前には見えないのか?大学に入学をした後に初めてわかるのはなぜなのか?この見えない壁を壊してしまえば、大学での学びそのものに関心が生まれ、偏差値や学部学科名に依存せずに、ポジティブに学校選択ができるはず。
大学での学びがわかれば、「進路選択はもっともっと面白くなる」。

思考

伝わらないのは体験が伴わないから
疑似体験で具体的に知ればイメージがわくのではないか?

学習意欲の高い学生が集まってくることは、大学にとっても望ましいこと。
大学での学びや研究を高校生に伝えるために、私たちはどのようなものを作ればよいのか……進路選択をとりまくさまざまな課題について、私たちは議論を進めました。

思考テーマ1:社会の変化に伴う研究テーマの複雑化

テクノロジーの発展により社会は急激に変化を遂げており、従来の学問カテゴリでは収まりきらない学際的な研究も増えています。
さらに、学部や学科の名称も多様化し、近い研究テーマを取り扱う場合でも学科名称が異なっていたり、同じ学科名称でも大学により異なる学部内にあったりと体系化や分類が複雑な状況となっています。それは、たとえ学びたいことが決まっている高校生であっても、学校選びが非常に難しい状況になってしまっているのかもしれません。

思考テーマ2:経験がなければ人は判断ができない

高校生の立場に立ち、改めて考えてみました。
進路選択の時に、どのような壁があるのか?
義務教育後の高等学校進学者が97%を越え、それまでずっと横並びで来ていたなかで、突然「何者になるか?」と選択を迫られるのが、高校3年生のとき。そして、その選択が難しいのは、接触してきた限られたコミュニティの中での経験でしか判断ができないからではないか。もし、そうであれば、疑似的な経験によって選択肢や可能性はもっと広がるかもしれません。

思考テーマ3:メディア運営企業としての私たちの価値

今日では、ウェブサイトにSNS、動画など各大学の情報発信メディアは充実し多様化しています。さらに、検索エンジンの性能も上がり誰しもが活用するようになった結果、従来のように情報ポータルサイトを介さずとも欲しい情報、それも公式の一次発信情報にダイレクトにアクセスできる環境が整っています。
そうした中で、私たちメディア運営企業はどのような価値を提供できるのか?という点についても考えました。
従来のドリルダウン検索型の進学情報サイトにとって、競合となる検索エンジンが苦手なことのひとつは、ウェブサイトに掲載されている情報を分かりやすく伝えること。情報を「翻訳」してあげることです。
一見難しく見える大学での研究を、高校生にもわかりやすい言葉で伝えることができれば、理解ができ学びを疑似体験できる、高校生にも大学にも価値のあるメディアになるのではないかと考えました。

解決

高校生がイメージしにくい「大学での学び」について
「研究室・ゼミ」を切り口に理解を深める

大学での学びの中でも、中核となるのは「研究」。
私たちは思考を経て、大学の研究室やゼミナールを中心としたウェブサイトを作ることにしました。
学校を探すときには、学部学科のようなカテゴリ分けはせず、さまざまな入口が作れるよう「ハッシュタグ」を軸とするように設計しました。ハッシュタグから意外な研究の発見につなげること、逆引きすることで学部や学科の名称を知ってもらうことで「社会の変化に伴う研究テーマの複雑化と理解の困難化」は解決します。さらに、イメージがハッキリした状態で学校発見ができれば、入学後のミスマッチも防げるはずです。
さらに、高度な内容である研究を高校生にもわかりやすく伝えるために、在学生がナビゲーターとして所属の研究室やゼミナールを紹介する形を採用しました。導入は、サマリーとして3行で研究がわかる「研究内容を大まかにまとめると」、もっと詳しく知りたい人のための研究内容詳細「研究内容をもっと詳しく」の二段階ページ構成としました。
紹介ページの最後に、この研究は「〇〇学」と記載し、どのような学問カテゴリに該当をするのかを伝えることで、高校生が情報収集をより深く行うための足掛かりを用意しました。
この紹介ページで学校と接点を持った高校生が、自分事として捉えるための仕掛けとして「わかった!」「楽しそう!」「つぶやく(ツイートする)」のアクションボタンも設置しました。自分でアクションを起こすことで、情報を一方的に受け取って終わらせない仕様であり、このボタンが押された回数は、掲載大学側でも把握が可能となっています。
ウェブサイトの名称としては少し長い「大学の研究室は、何をするところですか?」。これは、高校生の目線を大切にしたからこその名称です。抽象的な固有名詞ではなく、高校生の疑問をそのままウェブサイト名とすることで、ターゲットが自分事としてサイトを訪れる工夫のひとつとなっています。
大学の研究室が、ゼミナールが、何をするところかがわかれば、大学選びはもっともっと楽しくなる。
私たちは高校生にとっても、大学にとっても幸せな進路選びがここで生まれることを願っています。

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